昨今、一億総活躍社会の実現に向け政府主導のもと様々な施策が推進されています。特に、女性の社会参加の為には、放課後子育てプランの充実が急務です。加古川市をはじめとした東播磨圏域でも放課後児童クラブ(以下学童保育)や放課後デイサービス等に対するニーズは年々増加してきています。

 

しかしながら、学童保育は基準上1部屋2040人規模の大集団であり、指導員も2人程度と合理的配慮に基づくきめ細やかな支援を行うことは不可能です。特に発達障がいを持つ子供たちや、(診断の有無にかかわらず)いわゆるボーダーやグレーゾーンと呼ばれる子供たちは、集団の中でうまく適応できず毎日非常に苦しんでいます。発達障がい児が通うことのできる放課後デイサービス等も年々増加傾向ではあるものの、療育内容には施設間でばらつきがあります。症状の重症度により日数にも制限がある為、毎日通える子供たちは極めて少なく、場合によっては1年以上空きがなく待っている子もいると聞きます。それぞれの子供に合った最善の療育を選択することができず、保護者は非常に負担を強いられています。

 

とりわけ発達性運動協調障がい(Developmental Coordination Disorder以下DCD)が疑われる、いわゆる“不器用な子”に対する支援は急務です。DCDの頻度は610%と高く、小学校の30人学級ならクラスに23人はいる計算になるのですが、未だ社会や学校教員にも理解が進んでいません。運動自体は好きな子も多いのですが、学校ではできる・できないで評価され、ひたすら繰り返し練習をしいられる為自信とやる気を失います。放課後や休日も、自転車に乗れない、ボール遊びが苦手など、ほかの児童たちと上手に遊べず家で一人ゴロゴロとしている子も多いです。運動ができないという劣等感から自信のなさや閉じこもり、ゲーム依存等の二次的な障がいを招くことも少なくなありません。

DCDの理解を広めるとともに、療育卒業後の支援体制、そして何より彼らが安心していられる居場所づくりが急務です。自信のない子供たちに“できた”という達成感を与え、少しでも運動の楽しさを味わってほしい。人とつながる楽しさを知ってほしい。

そんな思いから運動支援くらぶ「コーディネート」事業はスタートしました。

 

今後は、社会スキル獲得に向けた体験学習、就労支援や婚活をはじめとした対人支援にも参画できればと考えています。また、ボランティアスタッフとして、医療福祉以外にもあらゆる分野で活躍されたシニア世代の方に参加していただき、DCDを知ってもらうと同時に各分野の地域先生として力をお借りしたいと考えています。社会参加や生きがいをつくることはシニア世代にとてもプラスに働きます。少子高齢化が叫ばれる今、地域で発達支援から介護予防までを一体の取り組みとして発展させ、医療費をはじめとした社会保障費抑制、生きがい創出に少しでも貢献できればと考えています。