発達性協調運動症(DCD=Developmental Coordination
Disorder)をご存知ですか
体育や図工が苦手、楽器や道具をうまく使えない、靴紐を結べない、姿勢が悪い、身のこなしが悪い…。
“ただの不器用”で済めばまだしも、それが引き金となりいじめや諦めなど二次的な問題に発展することもあります。
DCDとは、「手と手」「手と目」「足と目」「足と手」といった個別の機能を一緒に動かす協調運動の獲得や遂行が、生活年齢や技能の学習及び使用の機会に応じて期待されるよりも明らかに劣っており、かつ家庭や学校、就労活動、余暇、遊びに影響を与えている状態のことを指します。
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(AD/HD)、限局性学習症(LD)、コミュニケーション症といったいわゆる発達障がいと併発するケースも多いです。決して珍しいことでなく、普通学級に2~3人はいるそうです。小学生以降になると学校や日常生活で、複雑な動作を求められることが増えてくるため、症状が顕著に現れます。
大人になっても、約50~70%の方は克服されず残存しているといわれています。「場の空気が読めない」「コミュニケーションがうまく取れない」「こだわりが強く、固執する」といった症状により、仕事や結婚など社会的に支障をきたすことも少なくありません。
本人だけに頑張らせず、私たちが正しく理解することから始まります。